日本の山火事の原因1位は「たき火」、次いで「放火」「農業廃棄物の焼却」。消防庁の統計をもとに山火事発生の原因と防止策を詳しく解説します。
消防庁の林野火災統計によると、日本の山火事(林野火災)の原因は約7割が人為的なものです。自然発火(落雷など)は全体の数%にすぎず、大半は「火の不始末」が引き金になっています。出火原因の上位は次のとおりです。
| 順位 | 原因 | 割合の目安 |
|---|---|---|
| 1位 | たき火 | 約30% |
| 2位 | 農業廃棄物・枯れ草の焼却(野焼き) | 約25% |
| 3位 | 放火・放火の疑い | 約15% |
| 4位 | たばこの不始末 | 約8% |
| 5位 | 火入れ(管理された焼却の失火) | 約7% |
NASAのFIRMS衛星は発火から数時間以内にこれらの火災を検知します。ただし衛星の軌道や観測時間帯によっては検知が遅れる場合があり、初期消火には現場での早期発見・通報が欠かせません。
山火事の人的被害は、煙による呼吸困難・逃げ遅れによる熱傷が主です。初期段階で気づかない場合、急速な延焼によって逃げ場を失う危険があります。特に風下と斜面の上方は炎の進行が速く、過去の事故でも逃げ遅れの多くがこの方向で発生しています。
環境面では、森林の喪失に加えて、煙によるPM2.5上昇、野生生物の生息地破壊、水源林の機能低下が問題となります。焼失後は地表がむき出しになり、降雨による土砂流出・洪水のリスクが数年続きます。一度の山火事の影響は、鎮火して終わりではないのです。
2019年の山火事統計では全国で1,391件発生。被害面積は計約4,600haに及びました。原因の多くは人為的なものでした。
原因の大半が人為的である以上、山火事の多くは一人ひとりの注意で防げます。原因別の具体的な対策は次のとおりです。
| FRP(MW) | 規模感 | 主な火災タイプ |
|---|---|---|
| 0〜10 | 微小 | 農業焼却・小さな草地火災 |
| 10〜50 | 小〜中規模 | 山林火災・延焼中の草地 |
| 50〜200 | 大規模 | 活発な山林火災・広域延焼 |
| 200以上 | 超大規模 | 数百〜数千haの大規模火災 |
※FRP値はあくまで目安です。地形・燃料量・気象条件によって実際の危険度は変わります。
Q. 山火事の原因で一番多いのは?
消防庁の林野火災統計では、出火原因の約7割が人為的なもので、「たき火」「火入れ(農業廃棄物などの焼却)」「放火・放火の疑い」「たばこ」が上位を占めます。落雷などの自然発火は全体の数%にとどまります。
Q. 自然発火(落雷)で起きる山火事はどのくらい?
日本では全体の数%程度とごくわずかです。アメリカ西部などと異なり、日本の山火事のほとんどは人の火の不始末が引き金になっています。
Q. 山火事はどの季節に多いですか?
空気が乾燥し強風が吹きやすい2〜5月(春先)に集中します。詳しくは火災・山火事が多い季節をご覧ください。
Q. 個人でできる山火事の防止策は?
たき火・野焼きは風の強い乾燥日を避け、火の始末を徹底すること、たばこの投げ捨てをしないことが基本です。原因別の対策は本ページ上部の防止策をご確認ください。