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山火事の季節・時期とは?日本の火災リスクカレンダー

最終更新: 2026年4月

日本の山火事は春(3〜5月)と秋冬(10〜2月)に多発します。乾燥・強風・気温の関係から山火事リスクの高い季節と地域を解説します。

目次
  1. 衛星検知の意味
  2. 人・環境への影響
  3. 過去の事例
  4. 取るべき行動

🛰 衛星検知の意味

NASAのFIRMS衛星データでは、春先に関東・東北・北海道でホットスポット(火災検知点)数が急増します。これは積雪が解け、前年の枯れ草や落ち葉が乾燥して燃えやすくなる時期と一致します。

日本では年間約1,300〜2,000件の山火事(林野火災)が発生しています(消防庁統計)。そのうち約6割が春(2〜5月)に集中しており、1日あたり平均5〜6件が発生する計算になります。1件あたりの焼損面積は平均0.5〜0.7haです。

FRP(Fire Radiative Power)とは:衛星から観測した火災の放射エネルギー量(MW単位)。数値が高いほど燃焼規模が大きく、より多くの熱を放出していることを示します。cocokajiのマップでは、このFRP値を色で表示しています。

なぜ春に集中するのか

春に山火事が多い理由は3つあります。①冬の間に積もった落ち葉・枯れ草が乾燥して燃料化する、②太平洋側で空気が乾燥し降水量が少ない、③移動性高気圧の通過で強い南風が吹きやすい——この「乾燥・燃料・強風」の3条件がそろう春は、1年で最も山火事リスクが高い季節です。

👤 人・環境への影響

山火事の出火原因の約7割は人の活動によるものです。山火事は人が屋外で活動する春と秋冬に多発し、農業廃棄物の野焼き・たき火・たばこの不始末・火入れの管理ミスが主な原因となっています。

ひとたび延焼すると、住宅地への飛び火、煙による広域の大気汚染(PM2.5の上昇)、野生生物の生息地破壊、水源林の喪失など影響は多岐にわたります。鎮火後も土壌がむき出しになることで、雨による土砂崩れ・洪水のリスクが数年にわたって高まります。

月別・山火事リスクカレンダー

時期リスク特徴
1〜2月太平洋側で乾燥。冬の野焼きに注意
3〜5月最高年間最多。乾燥・強風・枯れ草がそろう
6〜9月梅雨〜夏で湿度が高く件数は少ない
10〜12月中〜高空気が乾き始め、落ち葉が増えて再上昇

📋 過去の事例

2024年は3月の乾燥・強風により関東・東北で多数の山火事が発生。特に栃木県・群馬県・長野県での件数が多かった年でした。2025年2〜3月には岩手県大船渡市で平成以降最大級となる約2,900haを焼く大規模林野火災が発生し、長期間にわたり鎮火に至りませんでした。

いずれの事例も、発生したのは「乾燥注意報+強風」という典型的な春の気象条件下でした。山火事は特別な原因ではなく、ありふれた火の不始末が乾燥・強風で一気に拡大するという共通のパターンを持っています。

✅ 取るべき行動

乾燥注意報・強風注意報の発令中は、野焼きや焼却作業を中止しましょう。山岳地帯やハイキング・キャンプでは火の取り扱いに細心の注意を払い、たき火は指定された場所のみで行い、その場を離れる前に必ず完全消火を確認します。たばこの投げ捨ては絶対に避けてください。

季節ごとの備えチェックリスト

共通の注意事項:山火事を発見したら、まず距離を置いて安全を確保し、119番(消防)または110番(警察)に通報してください。風下・斜面の上方は炎の進行が速く危険です。自力での消火は行わず、避難を最優先してください。

📊 FRP区分の目安

FRP(MW)規模感主な火災タイプ
0〜10微小農業焼却・小さな草地火災
10〜50小〜中規模山林火災・延焼中の草地
50〜200大規模活発な山林火災・広域延焼
200以上超大規模数百〜数千haの大規模火災

※FRP値はあくまで目安です。地形・燃料量・気象条件によって実際の危険度は変わります。